シャンフロを読んでる最中に ふと冷静になると「ただゲームが上手い青年がゲームをやっているだけなのになんでこんな面白いんだ」と思う人が多いと思うので、その面白さはどの点にあるのかを徹底解剖するため独自に考察しています。
本作の内容をできるだけ避けていますが、少しだけかすっているので微ネタバレ注意です。
シャンフロが面白い理由①何事にも真剣に取り組む姿勢には面白さを感じる説
目標に向かって物事を本気で取り組むのはゲームを題材にしている「シャンフロ」も例外ではなく 面白さを感じる理由の一つではないかと思います。
ゲームをクリアしたところで感はありますが、
- シャンフロがサービス開始から1年経っても、ゲーム本筋である七体のユニークモンスターを倒せていない良い感じに高く設定されたハードル
- プロゲーマーがちゃんとした職業としてある世界
という世界観の設定がゲームを真面目に取り込むことに対して納得性があると思うのですがどうでしょうか。
シャンフロから寄り道して日本の主人公含むカッツォチームと米国のプロチームとチーム戦をする回は、架空のスポーツで真剣勝負をする感じなので、競技漫画が好きな人は結構面白く感じると思います。物語の本筋から逸れた話の方が面白いみたいな展開、あるあるです。
シャンフロが面白い理由②主人公が最強じゃない立ち位置
主人公のサンラクはタイトル的見ても「クソゲーに燻ってただけでゲームのプレイングスキルは本作で最強レベル」といった認識ですが、シャンフロはレベル制なこともあり、序盤から早速ユニークモンスターのリュカオーンに轢かれて負けます。
また、サンラクはシャンフロ以外にも便秘、ネフホロ、格ゲー等を息抜きで別ゲーをプレイすることがあり、どのゲームでも全一レベルには1引けるけど最強ではないといった立ち位置なので、無双できる訳ではありません。
この主人公が一強ではないのがポイントで、主人公が最強じゃないことを際立てる作品って面白いことが多いと思います。
「ハンターハンター」はハンター試験でゴンより強い連中が周りにゴロゴロいて、「ワールドトリガー」に至っては主人公が作中最弱クラスです。しかしながら、これらの作品はかなり面白く人気が高いです。
シャンフロも同様に主人公が強くない作品は「自分が今持っている手札だけでやりくりする」ような知恵を絞る戦略が面白く感じさせます。
シャンフロが面白い理由③主人公補正が掛からないため展開の予測ができない
普通の漫画なら主人公が補正がかかっているため
- 「なんやかんや苦労するけど最後に勝つのは主人公」
- 「主人公は死なない」
- 「なんなら主人公と仲が良い仲間は死なない」
という暗黙の了解がありますが、シャンフロにはそれが無いため先の展開が読めません。
シャンフロは理不尽なゲームをメインの舞台にしているからこそ主人公が何回でも負ける場面がありますし、PVPでも勝敗は予測できません。
シャンフロの引き合いによく「SAO(ソードアートオンライン)」が出されるかと思いますが、SAOはデスゲーム化してしまい逆に主人公が本当の意味で負けないことを約束されてしまったので、どこか安心して見れる部分はあると思います。
読者は先が予測できない漫画を無意識に求めていることが多いので「進撃の巨人」や「鬼滅の刃」のような漫画の暗黙の了解を壊す”部分もある”漫画は人気が高い作品が多いです。
その点、序盤にリュカオーンに遭遇して敗北する所も良いフックになっていると思います。
シャングリラフロンティアが面白い理由④ゲームへの解像度が高い
シャンフロは面白いと感じる点はゲームそのものの解像度の高さで、
- バグだらけだけど無限にバグ技が新しく見つかるため一部のプレイヤーに愛されるバグゲー
- リアルに忠実すぎてアイテムのドロップ率を低くした結果、協力型MMOから物資を奪い合う世紀末のクソゲーになった
- 空飛んで一方的に毒付与の攻撃をしてくるウザい仕様のボス
- 「(やったこと無いんだけど)ネトゲ、MMO全盛期ってこんな感じ」ネトゲあるあるが結構散りばめられている
など クソゲーの細かい設定に妙にリアルさがあります。
シャンフロは主人公がただ一つのゲームをやり込むわけでは無く、たまに別のゲームも摘まむことがありますが、そこでもゲームに対しての設定の細かさが垣間見えます。
まとめ
シャンフロは
- 話の展開が予測できないため面白い
- ゲームの解像度が高い
- 主人公補正があまりかかっていない
- アニメより漫画がおすすめ
コメント