本屋大賞2020を受賞した小説作品「流浪の月(著・凪良ゆう先生)」が映画化され、
2022年5月13日に全国上映されます。脚本・監督は「悪人」「怒り」と同じく 李相日監督が務めます
[流浪の月] キャスト(敬称略)
- 家内更紗 – 広瀬すず、白鳥玉季(幼少期)
- 佐伯文 – 松坂桃李
- 中瀬亮 – 横浜流星
- 谷あゆみ – 多部未華子
原作:凪良ゆう先生「流浪の月」
原作「流浪の月」あらすじ
両親と別れ、母方の叔母の家に引き取られた主人公の家内更紗は、9歳の時、誘拐事件の被害者となった。公園で更紗に声をかけ、一緒にマンションで2ヶ月ほど暮らした19歳の青年・佐伯文はその犯人として逮捕され、誘拐された小学生が警察官に抱えられ泣き叫ぶシーンは居合わせた人の携帯電話で撮影・拡散されていった。その後も更紗は「傷物にされた可哀想な女の子」、文は「ロリコンで凶悪な誘拐犯」としてレッテルを貼られ続ける。そして事故から15年過ぎ、24歳になったある日、更紗は偶然文と再会する。その外部からは見えない真実や、恋愛でも友情でもない言い表しにくい2人の関係性を描いている
「流浪の月」『フリー百科事典ウィキペディア(Wikipedia)』(https://ja.wikipedia.org/) アクセス日時:2022年5月3日
補足:原作「流浪の月」あらすじ
9歳(幼少期)の更紗は普段通り学校へ行き公園で友達と遊んで 友達が帰った後
家に帰りたくないためいつも公園に引き返して暗くなるまで読書をしていました。
いつものように暗くなるまで公園で読書していると
雨が降ってきて 傘も持っていなければ帰りたくもないという状況で泣きそうだった更紗に
いつも向かいのベンチで読書をしていた大学生の青年・文が傘を持って「行く所が無いなら家に来るか」と声を掛けます
文は更紗を家に上げて「帰りたい時に帰れば良い」と言いましたが
更紗は家に帰りたくなかったため そのまま同居生活が始まることとなりました。
世間では更紗が誘拐されたと事件になったまま
2ヵ月の時が過ぎて更紗と文のお互いが心許し合う関係になった頃に 文が女児誘拐の容疑で捕まり そこで一旦離れ離れになります。
事件から15年が経って更紗が24歳になった頃に誘拐犯としてレッテルを貼られ続けた文と偶然再開します。
別にそうでもないのに「流浪の月」が気持ち悪いと言われる理由
「流浪の月」は面白いと言われる一方、人によっては「気持ち悪い」と感じる人もいる賛否両論別れる作品になっている所があります
しかし、気持ち悪さと面白さを天秤にかけた場合 面白さが勝ってしまうのが多数派かもしれません
気持ち悪いと言われる理由には
- DV、性的暴力の表現があるから
- 主要人物がメンヘラだから
- 文はどこまでいってもやっぱり○リコンだから
- 少女漫画と昼ドラを足して2で割ったような人間関係がもつれていく内容だから
- 考えさせられるもどかしさを気持ち悪いで片づける
- ほとんどの登場人物に共感ができない
などがありますが 「気持ち悪い作品なんじゃないか」と思って読んでみたら 思ったより気持ち悪さを感じなかった方もいます
原作では中世的な草食系男子と表現されている大学生の文のビジュアルが不鮮明でしたが
映像化で文役は松坂桃李となったので 文が○リコンだから気持ち悪いという意見は多少減るのではないかと思います。
この「流浪の月」の終わり方について 読者に委ねる所があるので 喉に魚の骨がつっかえたような別の意味で気持ち悪さを感じる人も一定数います。
作者がこの作品を通して伝えたい事
気持ち悪く感じる正体としてはだいたい「登場人物に共感ができない」事が大きいかもしれません。
流浪の月は社会のマイノリティ側の生き辛さに攻めたテーマに挑んでいるので、登場人物が尖っています。
この作品の登場人物の異常な関係性から「普通とは何か?」と考えさせられるテーマではあるので
一般人から見たら登場人物の行動が理解できない所が多いと思います。
最後に「流浪の月」をオススメできる人は
「流浪の月」は
- 少女漫画 または 昼ドラを好む
- 世間からのレッテル貼りに纏わる作品を見たい
- 考えさせられる作品を好む
- 全体的に暗い、重たい作品を摂取したい
などの人が当作品と相性が良いのではないかと思います。(レッテルを貼ってしまい 申し訳ございません)
「流浪の月」は「事実と真実は違う」「他人への想像力の無さ」「世間からのレッテル」など
今自分達が生きている社会について疑問が湧き 考えさせられる作品となっています。