これはとある男の話だ
かつてきのこが嫌いだった
初めて“彼”と出会った時は最悪だった
味、見た目、食感すべてが受け付けなかった。
スーパーマリオでもきのこを食べることを拒否した。
クリアするため、1UPするためにやむえなくきのこをとっていたが本心ではあいつが嫌いだった。
今まで生まれてから20数年の間、きのこを迫害していた。
レストランでおいしそうなメニューだなと感じてもきのこが含まれていると、「なんでお前がいるんだ!」と言ってきのこがあるだけでそのメニューを頼まなかった
しかし、今ではきのこをすすんで食べるようにしている。
きのこ大帝国との長年の冷戦が和解に至ったのだ。
きのこが嫌いだった理由
話せば長くなるだろう。ここはあまり重要ではないので飛ばしてもらってかまわない。
自分は食べ物の好き嫌いが少ない方だったが、きのこはカサの裏の部分の見た目が気持ち悪くてダメだったのだ。
味も苦くも甘くも旨味もなくへんてこでちょっと苦手だった。
きのこをもっと嫌いになったのは、その時に憧れていた声優さんがきっかけである。
その声優さんの嫌いな食べ物にきのこだったのだが、その嫌いな理由が「菌類だから」だった。
自分は「確かに菌類を食べるなんて正気の沙汰とは思えんなw」と同感したのでそこできのこと縁を完全に切ったのだ。我ながら浅い動機である。
その後、自分はきのこを見るたびに「こいつは食べ物の形をしているがだまされてはいけない。こいつは菌の塊だ。」
そう言ってきのこを断固拒否していた。(たまに食べていた)
きのこと仲直りできたのは健康に意識したことがきっかけ
自分はガチゲーマーだった時代があり、かなり不健康な生活をしていたので
健康的な習慣を取り入れなんとかプラスマイナス0に抑えようと試みていた。
まずは運動から始め、筋トレ、ストレッチなどを行った。 夜食を極力避けて内臓にも気を遣うようになった。
そして健康を意識した生活をしていくうちに食べ物が自分の身体を作っていることに気づいた(当たり前のことだが)
今までは若さに任せて「好きな時間に」「好きなものを」「好きなだけ食べて」、嫌いなものは「良薬口に苦し」という言葉を信じてたまに食べていた程度である。
ちなみに健康的な食べ物を積極的に取っているが、今でもまだバカみたいな食事をしている。痩せ体質なので太らないといけないためだ。
あくまで健康状態をマイナス状態から0までにもっていくためのものなので高望みはしていない。
自分は身体に良い食べ物を積極的に食べるようになった。
「納豆、キムチ、ヨーグルトなどの発酵食品」「健康に良さそうなリンゴ、みかん」「EPA,DHAを接種するための魚類」などを試し、ついにはスーパーフードコレクターとまでなった。
そして最後に辿りついたのが意外にも「きのこ」だった。栄養価を見て「こいつはすごい」そう思った。
きのこは紛うことなき「菌の塊」だが、そういえば人間も菌の塊だった。冷静に考えりゃ善玉菌、乳酸菌とかにどんだけ助けられてきたかっちゅう話だ。自分は馬鹿だったのだ。
きのこを食べて菌活をすることによって腸内環境が平和にすることができる。きのこってすごい。
きのこの栄養は素晴らしい
きのこには食物繊維、βグルカン、ビタミンD、ナイアシンなど他にも色々な栄養が含まれている。
βグルカンは免疫力が強くなる。ビタミンD、ナイアシンはメンタルを安定させるには重要な栄養素である。
自分が特に注目している栄養素は『エルゴチオネイン』である。
エルゴチオネインは抗酸化作用が強いのだが、その威力はビタミンEの7000倍とも言われている。
美肌や老化防止への貢献が半端ではない。
ちなみにエルゴチオネインが多く含まれているきのこは『たもぎたけ』である。しかし、そんなきのこスーパーで見たことが無かったので、ネットショッピングで試しに2000円ぐらいの『たもぎたけの粉』を買ってちびちび水で飲んでいる。
たもぎたけの粉は漢方みたくまずいことを覚悟していたが結構おいしかった。(これはズルだがきのこが苦手ならたもぎたけパウダーやらサプリでとればいいのではと思った)
いままできのこが嫌いですまなかった。
きのこが嫌いだったのは本当に悪かったと思っている。
これからはドロヘドロの煙並にきのこを食べていくつもりだ。
今では完全に手のひらを返してきのこを好んで食べているが、彼らも完全には許してくれていないかもしれない。
過去に行ってきた罪は消えないので、きのこの良さを少しでも誰かに伝えることでせめてもの罪滅ぼしになってくれればと思っている。
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